お友達の近藤藤近さんから紹介してもらって読んだ一冊。著者の香葉村真由美さんは福岡で現役小学校教師をされつつ全国で「教室で実際に起こった子どもたちの物語」を講演されていらっしゃいます。
早速手元に届いた「子どもたちの光るこえ」。
泣く準備をしてページを開きましたが、、、やっぱり泣きました。
学校一の問題児と言われた男の子の涙、
声を出せなくなった孫娘をかばったおばあちゃん、
卒業後自殺してしまった女の子が遺したメッセージ、
家族から暴力を振るわれた男の子のついたウソ。
どのストーリーを読んでも心がぎゅっと掴まれる。
私の心を揺さぶったのは一体なんだったんだろう?
ふと、自分の心をのぞいてみました。
どんな子も、どんな大人も、みんな一生懸命に生きているだけ。
ほんとうの「想い」は純粋で透明で。
どこまでも美しい。
香葉村先生が、人の中にあるその「美しさ」を信じて、信じて、その結果、子どもたちや関わる大人の中に潜んでいた輝きを解き放っていく姿に心を動かされる。
そして、何より一番心を動かされるのは、そういう香葉村先生自身が自分の中の美しさや尊さを信じることができない葛藤をすべてさらけ出していることだろう。もしそれがなければ「ああ、この先生にはできても自分には無理だ」「この先生が聖人君子なだけだろう」となってしまうだろうから。
迷い。
不安。
葛藤。
そういうものがあっていいんだよ。
それでも、人は人を信じることができる。
そんな香葉村先生の声が聞こえてくるような一冊でした。